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「星座の気持ち」



心の居場所をつくる人



毎年夏至は、太陽がかに座に入る日でもあります。

占星学において、かに座は「心の居場所」「人との家族的なつながり(共感、親密感)」をあらわします。

身近なテリトリーを保護本能で守るので、異質なものや新しいものに対しては、馴染むまで時間を要するともいわれます。

そして、自分の還る場所をあらわしますから、家族はもちろん故郷や祖国といったルーツへの帰属意識も、かに座のテーマです。

例えば、「私は日本人である」というように民族のアイデンティティや祖国の文化、伝統を守ろうとするのはかに座の心理です。


これが、グローバルな、いて座ですと日本を飛び出していってしまうので、「私は国際人です」という心理になるかもしれないし、国籍や性差を超越したみずがめ座ですと「地球人です」という心理になるかもしれません。

ましてやスピリチュアルなうお座ですとさらに視点が地球外になりますので「私の魂は今回は地球に生まれた」といった超越的な心理になることも。


では、かに座の帰属意識はどんなものなのでしょう?

以前、かに座のステキな友人である里美さんが、 「年末に代々恒例のあずきを煮ていたとき、アクをすくいながら、このことを母も祖母もやってきたのだと思ったとき、その脈々と受け継がれてきたものを感じた」 というようなことをお話くださったとき、かに座の心理そのものだと感じました。


かに座が家庭や家族をあらわすというのは、自分のルーツや帰属意識といった私たちの精神的基盤をあらわす星座だからです。

心の居場所、還る場所は私たちを支える土台です。

基盤なくしては、かに座に対して対極の星座であるやぎ座のあらわす「社会貢献、キャリア」も不安定なものになってしまいます。

このことを絶妙にあらわしているかのような文章を、脳科学者の黒川伊保子さんのエッセイ「恋愛脳」(新潮社)で見つけましたので、下記転載いたします。


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『恋愛脳』(新潮社)より

私は、忙しさにかまけて兜飾りを出さなかったことを、とても後悔した。

今から出そうか、と息子に聞いたら、「もういいよ、あわてて出すなんてみっともない」とぴしゃりと断られてしまった。

こうして、家族というのは、ただ同居していれば家族になるのではないということを、私は息子から教わったのである。(中略)

家族は、かまい合わなきゃ家族になれない。誰かが幼かったり、誰かが弱かったり、誰かが忙しかったり、それをかばい合って季節の行事を楽しみ、日々を回していくのが家族なのだ。

健康なオトナたちが、合理的に生活を営み、波風なく過してゆく日々は、おしゃれな都会生活であっても、家族の匂いがしてこないのである。

雑多な出来事の中で、少しずつ依存しあい、甘えあっていくこと。 自分のやり方を、愛情の名の下に他人に押し付けてはばからないこと。

実はこれ、男性脳や、男性脳型社会で働く女たちには、もっとも苦手な世界である。合理化が、競争に勝ち抜くための男性脳の主機能である。

けれど、合理化がキーワードでは、幼い子どもも老人も、仕組みからはじき出されてしまう。家庭は、合理化の対極にあるものでなければならない。

それこそ、「たまには、ただ黙って、傍にいて。ママが好きだから」の世界なのだ。
(中略)というわけで、「パブリックは合理化、プライベートは非合理化」。私の最近の生活信条である。少しぐらい散らかっていても、寄り添う時間を大切にする。

論理的名な意味はなくても、季節の行事は大事にする。

(以上転載)
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上記内容に出てくる家族のメッセージはまさにかに座の心理、そして「パブリック」「合理化」「論理的」「男性脳型社会」は、かに座の対向に位置するやぎ座の心理です。

著者の「パブリックは合理化、プライベートは非合理化」はどちらが欠けてもいけない、占星学的にいうとやぎ座とかに座のバランスを物語る言葉だと感じました。

私自身は、これまで、どちらかというと、かに座のあらわす大事なものが、あまりに当たり前すぎて、気づかなかった面があります。

けれど近年、周りの友人たちや仲間や彼、恩師の方々から、一緒に季節の行事やごはんの時間を重ねていくことを大事にすることで、絆ができていくことを改めて気づかせて頂きました。

正確には、年を重ねることによってその大切さに気づいたとでもいいましょうか。

そして、かに座のあらわす心の基盤(家族や仲間との家族的つながり、故郷、心の居場所といった安心感)に支えられているからこそ人は社会で元気にいられるのだと気づいたとき、自分がこの国や故郷に生まれたことや家族や周りの人々に、感謝できたのです。

占星学において、かに座と対応する第4ハウスは、家族や心的理基盤をあらわすと同時に、その人の晩年運もあらわします。

人は、心の居場所を大事に育んでいくことで、晩年運も太くしていくのかもしれませんね。

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