ブーメランの法則の、その先
(2010年8月号)
与えたものが返ってくる
ブーメランの法則というのは皆様ご存知、「与えたものが返ってくる」というものです。
今回は、ブーメランを投げる側でなく受取る側のお話で、私の尊敬するビジネスマンCさんから直接聞かせて頂いた、Cさんの体験談です。
Cさんは、まだインターネットがここまで普及していない時期(2000年前後)、当時勤務先の会社で、営業を担当していたそうです。
Cさんは当時からITに明るかったので、当時としては珍しくインターネットを使った営業で沢山契約をとっていたそうです。
すると、同僚の方から妬みを買ってしまったらしく、あることないこと言われたり、顧客名簿を取られてしまったり(!)したそうです。
Cさんは、正当防衛として、相手に対して反発することも出来たはずですが、相手に対しては一切触れず(相手にせず)ただ勤務先の社長に、部署を変えてほしいとだけ伝えたそうです。
その後まもなく、Cさんは、ものすごく大きな契約が取れたのだそうです。
その時のことを、Cさんはこのように話してくださいました。
「大きな契約がとれたとき、身体で悟った感じだった。
何かが降りかかってきたときに、その相手に対してこちらも一緒になって対抗するのは、それまで自分が培ってきた“気”を漏らす事になる。
だから、そういったことがあった時には、関心を示さない事=自分の気を漏らさないことが大事。」
そういえば、日本1の納税額実績のある実業家の斉藤一人さんも、その著書『変な人が書いた成功法則』で妬みなどの抵抗をエネルギーにすると、書かれています。
1つ先のステージに上がるときに、抵抗を経験する事が、人によってはあるのかもしれません。
ケースバイケースですが、良くないと思うブーメランに対して、思い切り反発したら倍の勢いで返ってくるでしょう。
そんなときは、Cさんのように、ブーメランをかわす事(相手にしない事)が良いのかもしれません。
そういえば、私のオーラソーマ(R)ティーチャーは「良いエネルギーの時にはかまっていいが、そうでない時には、通り過ぎさせること」と言ってらしたことがあります。
カラーセラピーの色彩言語で言えば、反発や抵抗はレッドの質です。レッドの反発に光(悟り)が入ると、ボールを投げ返すのではなく、ただボールを手の平の上において、距離を置くだけになるのです。
その時、レッドに光が入り、「あるがままを見つめる」無条件の愛をあらわすピンクになるのです。そしてピンクは、攻撃を溶かす色です。
もちろん、上記の例が全てに当てはまるとは思いません。反発の行動や具体的な対抗が必要なことも、人生においては沢山ありますよね。
ただ、最終的には人はステージアップするほど「やってきたものに惑わされず超然として対処する」ようになるのではと、世の中を見ていて、思います。反発や対抗のエネルギーを出さずに物事を解決したり動かすのです。
何かが降りかかってきた時というのは、ステージアップの直前なのかもしれませんね。
そのとき、ブーメランに対しどのように対処するかで、次のステージ(自分の器)が決まるのかもしれません。